仏心のある生活(12)

「陰徳(2)」

 以前「積んだ功徳は形を変えて自分に帰って来る」と申しましたが、
この非科学的な言い回しに抵抗を感じる方は少なくないと思います。
 科学の基本は理詰めの証明ですから、それが不可能であれば
宙に浮いた話となります。
しかし、宗教は科学ではなく、絵に描くことのできない心の深層の問題ですから
理になじまない点があるのは否めません。

 そこで、先に申し上げた言葉の意味を私は常々こう考えております。
 例えば、咄嗟の機転で難を免れたような時、「ああ、これは自分がいつも功徳を
積んでいるお陰だ」と自分で納得することはできても功徳と難を免れた事の
因果関係は証明できません。
たまたま運がよかっただけのことと片づけてしまえばそれまでです。

しかし、これをただの偶然とうけ流すより、
感謝の心で受け止める事が出来たら
人間としてはるかに幸せでないでしょうか。

 人の幸せを決めるのは心ですが、
心が貧しければ幸せはたちどころに逃げていきます。
逆に心が豊かであれば、幸せの種は尽きることなく降ってまいります。
 その豊かな心とは、身のまわりに無尽蔵にある「お陰様」の慈悲を
感謝で受けとめる心だと思うのです。

「功徳が形を変えて自分に帰る」、それはこの豊かな心の中に存在します。




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